自営業やフリーランス、老後破産しない年金活用法、良く考えて!

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「老後破産」という言葉の認知度がだいぶ上がってきたようですが、会社員はそれほど心配することではありません。というのも、実は会社員の加入している厚生年金の保険料には国民年金の保険料分も含まれており、老後に2つの年金がもらえるからです。会社員の夫と専業主婦の場合、受給額は現在の見込みでは月22万円程度になります。

 住宅ローンの返済が終わり、子どもが社会人になった後、夫婦2人が過ごす老後であれば、家計の出費は現役世代より大きく下がります。22万円といっても税金や社会保険料も現役世代と比べれば大きく下がるので、負担は軽く、家計の基礎的な支出はやりくりできる水準です。

 しかし自営業者、フリーランス、個人事業主の老後はかなり厳しいものになります。厚生年金に入らず、国民年金保険料だけを納めているからです。

■国民年金だけでは老後は暮らせない

 会社員は社会保険の適用をされると、強制的に厚生年金保険に加入し厚生年金保険料を支払わなければなりません(パートであっても正社員並みの労働時間である場合は社会保険の適用を受けますが、中小企業では例外もある)。

 厚生年金保険料は給与の18.3%にもなる大きな負担です。実際には半額を会社が負担、残りの半分を本人が負担する仕組みですが、それでも給与の9%強を引かれていることになります。給与明細から引かれるお金としては最大級のものです。しかし、この厚生年金保険料は将来の年金額を確保する原資でもあります。

 会社員ではない人は、国民年金保険料を自ら負担し20歳から60歳まで納付しなければなりません。2017年度の国民年金保険料は所得にかかわらず定額で月額1万6490円です。

 ところが、国民年金の受取額はそれほど高いものではありません。40年間きちんと納付し続けても年77万9300円(17年度)ですから、月約6.5万円にしかなりません。これでは老後の基本的な生活費を賄うのに十分ではないのです。

 会社員ではない働き方、つまり自営業者やフリーランス、個人事業主の場合、老後の準備には相当自覚して取り組まなければ、老後破産の影がちらつくことになります。

■老後資金の準備に活用したい制度

 会社員なら給与の18.3%の厚生年金保険料を納めて、将来の年金をもらう権利を獲得しているわけですから、自営業者もそれに近い水準で貯蓄をしなければならないはずです。国民年金保険料相当分を差し引いたとしても、やはり稼ぎの15%くらいは老後のための資産形成に回してほしいところです。

 仮に月40万円くらい稼げている自営業者だったとしても、15%なら月6万円ですから、手ごろな額ではありません。しかし、それくらいの危機感をもって家計管理をし、長い老後に備えていなければ、一生涯働き続けるしかありません。

お勧めできる年金制度としては、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」と「小規模企業共済」があります。いずれも加入は任意で、自分で決めた掛け金を毎月払って将来まとまった金額を受け取ります。

 iDeCoは昨年末までは対象が自営業者などに限られていましたが、制度改正によって今年1月からすべての現役世代に広がり、加入者が急拡大しています。最大の利点は税制優遇を60歳まで受けられことです。

 金融商品を購入する資金が所得控除の対象になり、運用益も非課税となります。自営業者は年81.6万円まで積み立てが可能で、節税策としてこれを利用しない手はありません。iDeCoといえば投資というイメージがありますが、自営業者が年81.6万円積み立て、仮に20%ほどの税負担軽減効果があれば、iDeCoでは全額定期預金でも十分に元が取れます。

 60歳まで解約できないというのも、自営業者の老後資金準備としてはプラスです。解約の誘惑を断つことができるからです。

 小規模企業共済も自営業者にとっては便利な制度です。一見、小規模企業の関係者しか入れないようですが、個人事業主も対象となっており、こちらは年84万円まで拠出が可能です。これも全額が所得控除の対象となります。小規模企業共済のホームページの試算では、課税所得400万円の場合、年84万円の拠出で24万1300円の節税になるとしています。28%以上の節税効果です。

 小規模企業共済とiDeCoは同時加入できますので、最大で年間165.6万円まで課税所得を減らし、老後の資産にすることができるわけです。自営業者の場合はいずれも確定申告が必要ですが、還付金の多さに思わずにんまりするかもしれません。

■自営業者は一生稼げるとは限らない

 ときどき自営業者は一生働けるのだから、年金額が少なくてもなんとかなる、という説明を聞きます。しかしこれは誤解です。

 最近、『マンガ 自営業の老後』というコミックエッセーが話題になっていますが、必ずしも高齢になっても同じ収入を維持できるわけではない(むしろ下がるかもしれない)という切実なテーマから話が始まります。そこで出てくるのは「若くて稼げるうちに自宅不動産の取得や老後資産の形成をスタートしておく」ということです。

 年功序列の色彩が残る日本の会社では社員は、40~50歳代にかけて給与が増えたとき、老後の貯金も一気に行うことが可能です。自営業者はそうはいきません。まず「自覚して老後に備える」ことが重要で、「稼げるうちにどんどんためる」ことが欠かせません。

 若い頃には仕事も多く羽振りがよかったものの、中高齢になると仕事が減ってしまうことはよくあることです。老後は経済的に苦しみ、しかも年金に窮する、というのは自営業者の最悪のシナリオでしょう。

 「稼げるときにためておく」という発想で、自営業者は老後破産の不安を打破したいものです。

【一言】
 うちの両親はフリーでしたので、稼ぎまくって、貯金してましたね。
 それが良いのかどうかは別なのかな?
 年金のことはよく知らなかったしね

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